1.発達障害とは?
発達障害は、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(SLD)などに分類されます。
2.自閉スペクトラム症(ASD)とは?
ASDとは、Autism Spectrum Disorderの略です。
主な特徴としては、「対人関係が苦手」「こだわりが強い」ことが挙げられます。
特に対人関係で、相手の気持ちや表情をうかがいながら臨機応変に対応していくことが難しいです。
また「空気が読めない」「一方的に人に関わってしまう」「独特な言葉つがいをする」「ルールにこだわりすぎる」「興味の範囲が限定的」といった行動や特徴を認めます。
3.注意欠如・多動症(ADHD)とは?
ADHDとは、Attention-Deficit/Hyperactivity Disorderの略です。
主な特徴としては、「不注意さ」「多動で落ち着かない」ことが挙げられます。
例えば「不注意さ」では「よく忘れ物をする」「仕事や勉強でミスが多い」といった行動であらわれ、「多動で落ち着かない」ことでは「じっと座っていることができない」「すぐに気が散ってしまう」「飽きやすい」「思いついたことをすぐにしゃべってしまう」といった行動であらわれます。
4.限局性学習症(SLD)とは?
SLDとは、Specific Learning Disorderの略です。
学習障害とも呼ばれています。
主な特徴としては、「読み・書き・計算」が極端に苦手なことです。
全般的な知的発達に問題はありませんが、どれか一つが極端に苦手であったり複数のことが苦手であったりします。
5.発達障害との向き合い方
発達障害は行動面や情緒面で特徴がみられ、自閉スペクトラム症の特徴と注意欠如・多動症の特徴を併せ持つこともよくみられます。
またはっきりと正常・異常と区別できるものではなく、誰しも持ち合わせた「特性」と考えられ、状況や環境によってその特性が強くなったり弱くなったり(目立たなくなったり)します。
日常生活や社会生活に困難が生じた場合、まずご本人へ支援を行います。
そして本人を取り巻く環境や周囲の人や家族に、その特性を理解して頂けるような働きかけを検討していきます。
注意欠如・多動症に適応をもつ薬があります。
そして発達障害の特性から生活しづらさが強くなった場合、うつ状態や不安症などの精神症状を合併することがあり心療内科や精神科で治療を行います。