レカネマブとは?
レカネマブ(lecanemab)は、製薬大手のエーザイ社がアメリカの製薬会社のバイオジェン社と共同で開発したアルツハイマー病の治療薬候補で、現在も臨床試験や解析が行われています。
アルツハイマー病は、脳の中にアミロイドβと呼ばれる異常なタンパク質が蓄積し、その後段階を経て神経細胞に障害をきたす病気です。
レカネマブは、そのアミロイドβに作用して症状の悪化を抑制する効果が臨床治験で認められています(2022年10月)。
今後われわれがこの治療薬候補の恩恵を受けることができるかどうかは薬として承認されるかどうかによりますが、少なくともアルツハイマー病の初期や発症前の段階で投与することが効果的であると考えられています。
費用は?
米国での薬価は、日本円に換算すると1人あたり年間約2万6500ドル(約380万円)です。日本で保険適応となる場合もおそらく高額な薬価になることが予想されます。
副作用は?
脳の浮腫や微小な出血を認めることがあり(ARIA:アミロイド関連画像異常)、そのような副作用に対応できる体制が必要と考えられています。
いずれにしてもアルツハイマー病のごく早期の段階や認知症に移行する前の段階での投与が適応となるでしょう。